ジャン=マルク・ブロカール|シャブリ最大級のオーガニックワイナリーが造るシャブリワイン
シャブリ最大級の生産量を誇るドメーヌでありながら、同時にブルゴーニュ最大規模でビオディナミ農法を採用し成功を収めているジャン=マルク・ブロカールは、的確にシャブリのテロワールを表現し、高いクオリティを担保する唯一無二の存在です。
実に200haに及ぶ自社畑を所有するシャブリ最大級のワイナリーであると同時に、100ha以上(60haが有機認証、40haがバイオダイナミック認証)を有機農法またはビオディナミに転換しているブルゴーニュ最大のオーガニックワイナリーでもあります。
シャブリには多数のワイナリーが存在しますが、この規模の大きさとクオリティの高さを両立できるドメーヌは、ここを置いて他には見当たりません。
1974年創業のジャン=マルク・ブロカール・ワイナリーは、シャブリで最も多様なブドウを栽培する家族経営のワイナリーであり、ブドウ栽培への情熱と自然への揺るぎない敬意は、3世代にわたって受け継がれてきました。
1haの畑から世界へ|ジャン=マルク・ブロカールの歩み
1946年にコート・ドールのショードネ=ル=シャトーで農家の家庭に生まれたジャン=マルク・ブロカールは、1960年代後半に農業の将来が十分でないと判断し、一度は農業から離れてオーセールでエンジニアになりました。
その後、将来の妻と出会い、彼女の両親がサン=ブリ=ル=ヴィヌーでワイン造りを営む生産者であったためソーヴィニヨン・ブランの生産を手伝うことになり、そこで熟練のワイン生産者であるルイ・プティが、忍耐強く、そして賢明に知識を伝授してくれたおかげで、彼の情熱はさらに高まりました。
プティの指導の下、ジャン=マルクは土地と自然のサイクルを尊重することを学び、ブドウ本来の個性を引き出す技術を習得していきます。
当時のシャブリは1800年代のフィロキセラ禍から復興しきれていませんでしたが、ジャン=マルクはワイン生産に再度携わる中で、シャブリというアペラシオンはまだ死んでおらず、不死鳥のように必ず復活すると信じるようになり、自身のワイナリーを立ち上げようと決意しました。
スタート時には資金が不足していたため、妻の両親からプレイ村に1haの畑を借りて最初のブドウ畑とし、息子のジュリアンが生まれた年である1973年に最初のブドウの木を植え、数年後にはそこに自身のワイナリーを建設したのです。
このたった1haのプレイ村の畑が、後にシャブリのブドウ畑の中心に根を下ろすドメーヌ・ジャン=マルク・ブロカールの礎となり、早くからフランスだけでなく国際市場にも目を向けていたジャン=マルクの戦略が功を奏して世界的な人気を獲得した結果、彼はシャブリ復興の立役者となりました。

ジャン=マルク・ブロカールのビオディナミ農法|シャブリの自然を守る栽培哲学
ジャン=マルク・ブロカールは創業当初から、環境に配慮したより健全な農業慣行に尽力し、土壌、ブドウ、そして生命に対して尊敬の心を持ち続けていました。
その自然への取り組みは言葉だけにとどまらず、敬意を払い持続可能な環境を創造するためのあらゆる行動に反映されており、その信念は現在の当主である息子のジュリアン・ブロカールに引き継がれています。
1973年生まれのジュリアンは、エンジニアリングを学んだ後、1995年から父と一緒に働き始めました。ジャン=マルクはジュリアンがまだ幼いころからワイン造りの才能があることを見出していたのです。
ジュリアンはワイン生産に携わる中で、除草剤や殺虫剤を使用した農法に強い疑念を抱くようになり、何とかして除草剤や殺虫剤を使わずにブドウ栽培できないかと様々な探求・研究を重ねた結果、ビオディナミに行き着き、これからのドメーヌの未来は有機農法とビオディナミ農法にあると父のジャン=マルクを説得します。
ジャン=マルクも息子の意見に耳を傾け、1997年からシャブリの11haの区画で有機栽培とバイオダイナミック農法を併用した栽培を開始し、観察と考察に基づいたこの第一歩によって、彼らは徐々にこの仕事の哲学を受け入れていきました。
その後、2006年に初めてラ・ボワッソヌーズの区画で有機認証を取得したことも含め、これらの一連の取り組みは農園とそのチームにとって現在も日々の学びのプロセスとなっています。

ジャン=マルク・ブロカールの醸造|テロワール重視のワイン造り
【気候変動を乗り越える栽培思想】
ビオディナミにおいて彼らが特に重要視しているのは土中の多様な生物を守り、増やすことであり、例えば近年実施しているカバークロップ(畑の土を守るためにブドウの株間へ植物を植える栽培方法)の活用はまさにこの目的とマッチした、株と株の間に豆類や穀類を植えて土壌に直接日光が当たらないようにする栽培手法にほかなりません。
地球温暖化の影響で以前より暑く乾燥しているシャブリにおいて、このアプローチはブドウが水不足に陥らないよう保護するために不可欠なものであり、ブドウ以外の植物が土壌に根を張ることで、土壌内により多くの空気が含まれるようになり、冬になると栄養分をもたらし、枯れる際にも土壌に水分を供給する仕組みが整えられています。
その結果、土中の生物を死滅させるのではなく、その活動を助ける効果が生まれるため、土壌の生命力が豊かになり、ビオディナミの理念を体現する大きな強みとして確立されました。
現在、ジュリアンはブドウだけでなく他の果物を植えたり家畜を飼ったりするほか、大きな樹を植えて影を作るなどして「畑を森林にする」という目標を掲げ、畑全体で様々な生命が共存し、循環する素晴らしいエコシステムを確立させることで、自然の力で地球温暖化を克服しようとしているのです。
今日では50%以上の自社畑が有機農法またはビオディナミへの転換を完了しており、ドメーヌはシャブリとブルゴーニュにおける主要なオーガニックワイン生産者の1つとして、世界的に見ても重要な役割を担う存在に。
将来的にはすべての畑を有機またはビオディナミに転換することを目指しており、「常に改善を考え、壊れていなくても改善する。そうしなければ、それを行う者たちと競争できないからだ」という信念を持つジュリアンがドメーヌを率いています。
【個性を引き出す技術】
ワイン醸造においては、バイオダイナミクスに基づいたアプローチにより、ワインのポテンシャル、バランス、そして個性を最大限に引き出し、同時に人為的な介入を最小限に抑えています。
原料が特に繊細で酸素に敏感な「ブドウの受け入れから果汁の沈殿まで」のプロセスは非常に重要であり、すべての移送はポンプや人の手を一切使わず、重力のみで行う徹底ぶりです。
各キュヴェのテロワールの新鮮さ、ミネラル感、そして個性を保つための熟成は、6ヶ月から24ヶ月間にわたり一切の手を加えずに澱の上で行われ、調和のとれたバランスと安定性をしっかりと確保。
ワインの種類や熟成期間、そのポテンシャルに応じてステンレス製タンク、オーク樽、または陶器製のアンフォラ(陶器製の熟成容器)などから最適な容器を選定し、発酵の毎日監視、毎月のテイスティングと分析を通じて、あらゆる工程を的確にコントロールしています。
このような卓越したこだわりを持つジャン=マルク・ブロカールが、今後もシャブリを代表する生産者として、その活躍が期待されます。
※インポーターおよび公式情報を基に構成