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ブルゴーニュ・シャブリの注目生産者「ランクロ」
ボーヌから100km北西に位置するシャブリ地区は、ブルゴーニュ最北部のワイン産地。一般にキンメリジャン土壌と呼ばれる牡蠣の化石を含む泥灰土は石灰質に富み、フレッシュな酸味とミネラルをもたらしてくれます。近年非常に価格が高騰しているブルゴーニュにおいて、シャブリは圧倒的な価格の優位性を持っていることは意外にもあまり知られていません。グラン・クリュ(特級畑)やプルミエ・クリュ(1級畑)はコート・ドールの上質な白に匹敵する品質、熟成のポテンシャルを持っていますが、その多くがコート・ドールの半値ほどで取引されていることを見ると、知られざる金塊と呼ぶにふさわしいと言えるでしょう。そんなシャブリの地でぜひ注目すべき生産者がランクロです。
ランクロは2015年に、ロマン&ダミアン兄弟が始めた新しいドメーヌで、プティ・シャブリからグラン・クリュに至るまで計28ha強を所有しています。兄弟の父がパスカル・ブシャールというネゴシアン(ワイン商)を運営していましたが、2015年に引退。その際にネゴシアン事業は売却しましたが、自社畑は残していたのです。一方で、兄ロマンはネゴシアンに興味がなく父のネゴシアンを継ぐ意思がそもそもなかったこと、ビオロジックに興味があったことから、2006年に自身のドメーヌであるグランド・ショームを立ち上げていました。父の残した自社畑と兄のドメーヌを統合して兄弟で新ドメーヌとして立ち上げたのが、このランクロなのです。父が引退の際に手放さなかっただけあって、シャブリの中でも珠玉の畑を所有しているのが、このドメーヌの大きな特徴。グラン・クリュのレ・クロ、ブランショ、ヴォーデジールに始まり、プルミエ・クリュではフルショームの最上区画である斜面中腹のラ・フルショームを所有しています。
もう一つの特筆すべき点は、栽培でビオディナミ農法を取り入れている点です。ブルゴーニュの北限に位置するシャブリは冷涼な気候のため、病害や霜のリスクが高くビオディナミを実施するのが特に難しい地。厳しい環境であるにも関わらず、多くの畑を転換し残りの畑でも転換を進めていることから品質へのこだわりが見てとれます。畑での生物多様性を重要視し、土中の生態系を保つために除草剤不使用はもちろんのこと、雑草は鋤き返しを行うことで土中へと還元し、その種子が芽吹くように取り除かず全てそのままにしています。病害に対しても自然由来のもののみを使用し、銅や硫黄、ビオディナミで用いられるプレパラシオン(天然成分から作られた調合剤)を使用しています。空気の流れや日照を考慮して剪定を行い、収穫は全て手摘みで行われます。通常プティ・シャブリやシャブリでは機械による収穫比率の方が高いことから、彼らがいかに畑で多くの時間を過ごし、慎重に作業を行っているかが分かります。醸造においても、極力人為的な干渉をしない「ハンズオフ」がドメーヌのモットー。選果後に空圧式プレス機で圧搾した後、自然酵母のみを使用しステンレスタンクで区画毎に発酵させます。亜硫酸塩(SO2)は必要最低限の添加に留め、その他一切の添加を行っていません。献身的な畑作業により熟度の高いブドウを収穫できるからこそ、最小限の介入で高品質なワインを造り出すことが出来るのです。
ランクロは2015年に立ち上がった新しいドメーヌのためメディアには一切出ておらず、知る人ぞ知るワイナリーです。フランスではポール・ボキューズやベルナール・ロワゾーなどのミシュラン星付きレストランにオンリストされており、国内ではすでに注目されていることが分かります。高品質なグラン・クリュ、プルミエ・クリュが魅力的な値段で手に入るとなれば、今後世界中で評価され人気が急上昇することが予測されます。絶対に見逃してはならない生産者と言えるでしょう。
※インポーター資料より引用
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