トマ・モレ|DRCも認めたシャサーニュ・モンラッシェの名門生産者
ブルゴーニュ・シャサーニュ・モンラッシェの名門生産者「トマ・モレ」は、17世紀から続くモレ家の伝統を受け継ぐ家族経営ドメーヌです。
DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)でも栽培責任者を務めた経験を持ち、テロワールを尊重した繊細でエレガントなブルゴーニュワインを生み出しています。
17世紀から続く名門の血統とDRCも認めた才能
独自の感性で世界最高峰のドメーヌをも魅了した、トマ・モレ氏。
受け継いだ歴史に新たな息吹を吹き込むその歩みには、テロワールへの深い敬意と飽くなき情熱が息づいています。
【名門のルーツとドメーヌの誕生】
シャサーニュ・モンラッシェ村におけるモレ家の歴史は17世紀半ばまで遡り、1643年に近隣のパリーロピタルからこの村へやってきたクロード・モレ氏を祖として、古くからブドウ栽培や樽製造に携わってきました。
19世紀末にブドウ栽培が本格化して以降、幾世代にもわたり相続や購入によって畑が引き継がれ、現在はシャサーニュにある祖父のセラーに本拠を構えています。
この名門の10代目にあたるトマ・モレ氏は、両親のもとで12年間働いた後、妻のシルヴィー氏と共に自身のドメーヌ立ち上げを決意しました。
そして2007年、シャサーニュ村のトップワイナリーの1つであった父のベルナール・モレ氏から畑を譲り受け、トマ・モレの名を冠したドメーヌが誕生すると、瞬く間に頭角を現します。
トマ氏は父のもとでの修業に加え、1994年にはカリフォルニア・ソノマのクトゥラー(CUTRER)で1年間働き、最新の醸造を学ぶなどして視野の広さを養いました。
その卓越した感性と類まれなる才能にいち早く着目したDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)の当主オベール・ド・ヴィレーヌ氏のもと、トマ氏は自らのドメーヌと並行して2007年から2009年までDRCモンラッシェの栽培責任者を担当し、その手腕を如何なく発揮。
自らのドメーヌに集中するため3年で自らその職を退いたものの、ここでの経験は何物にも替えがたい素晴らしいものだったと語っています。
【シャサーニュが育む偉大な骨格】
ドメーヌが本拠を置くシャサーニュ・モンラッシェは、隣のピュリニー村と並び、世界最高峰の偉大な白ワインを生み出す特別なテロワールを誇ります。
一般的にピュリニーが「洗練された酸と気品」を特徴とするならば、シャサーニュの土壌は「豊かな果実味と力強く芳醇な骨格」をもたらす土地。
トマ氏はこの地が持つ固有のポテンシャルを誰よりも深く理解し、そのリッチな骨格をベースにしながら、自らの理想とするエレガンスを表現しています。

トマ・モレのワイン造り|ビオロジック栽培と自然な醸造へのこだわり
現在のドメーヌは祖父母の時代から大きな発展を遂げ、マランジュ、サントネ、シャサーニュ、ピュリニー、サン・トーバン(妻シルヴィー氏の出身地)、ボーヌの6村に9haの畑を所有しています。
【6村に広がる畑とビオへのこだわり】
栽培面では2011年からビオロジックをスタートさせ、2015年には一部の畑でビオディナミの実験も行いましたが、最終的には制約の多さからビオディナミを避け、ビオロジックに専念する道を選択。
続く2023年にはすでに認証基準を満たしていたものの、果実が適度に熟した瞬間をピンポイントで収穫することに集中するため、当時はあえてビオ認証未申請の状態としました。
過熟を避けながらピュアでフレッシュな果実を得る、というこの選択こそが彼らの大きなこだわりです。
【自然な醸造と緻密な樽管理】
醸造面でもできるだけ人的介入を減らして自然な状態に仕上げる手法を採用し、抽出を穏やかに行うことで本来の味わいを引き出しています。
白ワインはブドウを破砕・圧搾後に2社の樽で熟成させ、新樽比率を30%前後に統制して翌々年の年明け頃に瓶詰めするスタイル。
一方、赤ワインの新樽比率は50%ですが白ワインほど一定ではなく、骨格のあるワイン造りを目指してピジャージュ(櫂入れ)をほぼ行わないのも特徴。
彼が手掛けるワインは「繊細・純粋・エレガント」をキーワードにしており、比較的若いうちから十分に楽しめる味わいを目指して日々研鑽を重ねています。
※インポーター情報を基に構成