14時まで即日発送
カート
カートが空です
お酒に関する情報が含まれますので、20未満の方はご覧いただけません。
イタリア、トスカーナ地方モンタルチーノ。この地で、カルト的な人気を誇る生産者がいます、その名はチェルバイオーナ。世界中の愛好家から熱い視線を浴びながらも、メディアの評価を一切拒絶し、ひたすらにワインの本質を追求し続ける孤高のワイナリーです。チェルバイオーナは、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの聖地として知られるモンタルチーノの町から南東へ4kmほど離れたチェルバイアと呼ばれるエリアに位置します。この地は、14世紀から続く歴史ある農園で、古くからオリーヴとワインが造られていました。物語が大きく動き出したのは1977年。元アリタリア航空のパイロット、ディエゴ・モリナーリ氏がこの農園を購入したことから始まります。25年のキャリアを終え、ワインへの尽きない情熱を胸にモンタルチーノへ移り住んだ彼は、ワイン造りの知識がない中でも外部の醸造家を雇うことをせず、独学で関連書物を読み漁り、多くのワイナリーを訪ね歩きました。中でも彼が最も影響を受けたのが、この地のブルネッロを創始したビオンディ・サンティでした。伝統を重んじるその姿勢に深く共感したディエゴ氏は、1977年の最初の植樹にビオンディ・サンティが所有するクローンを使用。そして1981年、自身の畑のブドウで初のブルネッロをリリースしたのです。
現在4haの畑を所有するチェルバイオーナは、海抜350~400mのガレストロ(泥灰岩)土壌に恵まれています。ブドウは有機栽培で育てられ、醸造においても自然と伝統を最大限に尊重しています。自然酵母での発酵開放型の木製発酵槽(15hl、25hl、30hl)を使い、ブドウ本来の力を引き出すため、自然酵母でゆっくりと発酵させます。最小限の介入過度な抽出を避けるため、ルモンタージュは最小限に抑え、丁寧に手作業でピジャージュを行います。
規定を上回る熟成10hl、17hl、20hlのスラヴォニアオークの大樽で、ロッソは12ヵ月、ブルネッロは30ヵ月と、規定を超える長期の樽熟成を経て、ワインに深みと複雑性を与えます。さらに、彼らの品質へのこだわりは尋常ではありません。収穫時だけでなく、セラーでも樽ごとに徹底したセレクションを行い、納得のいかないものはすべて格下げするほど。この妥協なき姿勢こそが、彼らのワインをカルト的な存在に押し上げたのです。
2014年、健康上の理由からディエゴ氏がワイナリー売却を決意すると、2015年には投資家ゲイリー・リーチェル氏と元ビオンディ・サンティのコンサルタント、マシュー・フィオレッティ氏が新たなオーナーとなりました。新体制となったチェルバイオーナは、2017年にジャーナリストへ向けた手紙で「我々のワインにスコアやレビューをつけることを一切禁止する」と宣言。数値評価が蔓延する現代のワイン業界に一石を投じました。この行動は、ワインの本質的な美しさと尊さを、純粋な好奇心を持って味わってほしいというディエゴ氏の哲学を確実に受け継いだ証です。チェルバイオーナはこれからも、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの最高峰として、その孤高の道を歩み続けることは間違いありません。
※インポーター資料より引用
並び替え
3 商品数
絞り込み