Domaine Lou Père et Fils
サン・トーバン村最大の生産者
ルー・ペール・エ・フィスは白ワインの銘醸地コート・ド・ボーヌのサン・トーバン村で最大規模を誇り、ワイン・エンスージアストから「サン・トーバン村に拠点を置く老舗生産者」と評される老舗メゾン。
ドメーヌの起源は1885年にさかのぼり、初代ルイ・ルー氏がブドウ農家としてサン・トーバン村に小さな畑を所有したことに始まります。
年が経つにつれ、少しずつ畑を増やしていきますが、20世紀に入ってもその所有面積は1haにも満たず、小さなブドウ農家の枠を出るものではありませんでした。
大きな起点となったのは1960年代のこと。
3代目であるマルセル氏が銀行からの融資を獲得しながら、単に畑を買うだけでなく、あまり栽培が行われていない区画、荒れ地の区画にも目をつけて、所有者、栽培者と交渉してその畑を拡大していきました。
そして、1972年にマルセル氏と弟のベルナドット氏らはドメーヌ・ルーを設立。
その後、マルセル氏の息子たちがドメーヌを手伝い始め、所有する区画とワインの生産量は年を追うごとに増加。
1990年までにその所有面積を25haまで拡大することに成功します。2003年からは、5世代目にあたるセバスティアン氏とマチュー氏がドメーヌに参画し、現在のドメーヌの中心となって活躍しています。
彼らはワイナリーとしての基盤を確固たるものにしながら、コート・ド・ニュイやコート・シャロネーズなどでのワイン造りにも果敢に挑戦。
その結果、ドメーヌが所有する区画は現在24の村にまたがり、所有面積はおよそ70haまでに成長したのです。
ドメーヌでは現在、硫黄や銅を用いた病害への対策を避け、コンポストの活用やリサイクルを取り込んだ、オーガニックでサステナブルな農法を推進。
順次切り替えを実施しており、2020年には3つの銘柄が見事オーガニック認証を獲得ています。
醸造は5世代目となるマチュー氏と、4世代目にあたるエマニュエル氏が担当。
現在は区画ごとにステンレスタンクやアンフォラなどの醸造技術を導入。
近年の温暖化に対応するのと同時に、キュヴェやヴィンテージ毎に適した醸造を尊重し、より複雑なテロワールの表現を可能にしています。
発酵中は今まで通り人為的な介入は抑制し、赤ワイン、白ワインはステンレスタンク、アンフォラ、もしくはオーク樽で6~24ヵ月間熟成。
この際、樽の風味が強くワインに残らないように手掛けています。
区画ごとに醸造されたワインは澱引きされ落ち着いた後、ブレンドされます。
近年は、5代目当主のセバスティアン氏とマチュー氏が話し合い、ブドウの状態によって例年よりも長く熟成させたり、新樽を少量用いて熟成期間を短くしたりと、さらに緻密な調整を行っています。
このような栽培と緻密な醸造を経て生み出されるワインは、それぞれの畑の特徴や果実のピュアさが魅力。
区画ごとに分けた醸造によってそれぞれのテロワール、ヴィンテージの個性が引き出されるのです。
ルー・ペール・エ・フィスはドメーヌとして活躍する一方で、ブドウや果汁を他の農家から購入しワインを造るネゴシアンとしても活躍しています。
通常ネゴシアンと聞くと栽培や畑の管理、収穫には関与していないと思われますが、ネゴシアン名義のファミーユ・ルーの銘柄のうち、ルー家の親族が個人名義で所有している区画のワインにおいてはドメーヌの栽培チームが一貫して管理しており、そのワインの品質はドメーヌ名義のものと変わりありません。
ドメーヌ名義のワインとネゴシアン名義のものを合わせると、24の村に広がる175の単一畑、330もの区画からなる120ha以上のブドウ畑から、なんと100銘柄以上ものキュヴェを手掛けており、その生産量は計100万本以上。
まさしく、ワインの銘醸地ブルゴーニュで良質なワインを手掛ける大規模メゾンと称することができるでしょう。
そんなルー・ペール・エ・フィスのワインは著名なワイン評価誌で絶賛されており、ジェームス・サックリングではヴージョ プルミエ・クリュ レ・プティ・ヴージョ 2018年が「透明感、力強さ、余韻の長さを持つ素晴らしいワイン。
このワインはセラーに置くべきワインだ。」とコメントされ、96点を獲得。
その他に評価を受けた銘柄も90点以上と高く評価されています。
実際に彼らのワインはフランスやアメリカ、日本における数々の有名レストランで取り扱い実績があり、ソムリエたちからの信頼を獲得していることが特徴です。
生産するワインのうち35%はフランス国内で消費、65%が海外へ輸出されており、現在64の国々で楽しまれています。
彼らが手掛ける100銘柄以上のラインナップは世界中のワインラヴァーやプロを惹きつけ、国内外の幅広いお客様に親しまれているのです。
インポーター資料より引用