ドメーヌ・ヴォコレ・エ・フィス Domaine Vocoret & Fils

ドメーヌ・ヴォコレ・エ・フィス - シャブリの伝統を継承する名門ワイナリー

歴史と伝統

1870年、エドゥアール・ヴォコレによって設立されたドメーヌ・ヴォコレ・エ・フィスは、150年以上にわたって続く家族経営のワイナリーです。当初はヴュー・シャブリの小さな通りに位置していましたが、その後エミール・ゾラ通りへ、さらに現在の本社があるシャブリのルート・ドーセール40番地へと移転しながら、4世代にわたって発展を続けてきました。

ロバート・ヴォコレの時代には新たな区画の購入によって事業を拡大。妻のイヴォンヌもワイナリー運営と顧客対応に大きく貢献しました。その後、ロバートは二人の息子であるミシェルとクロードに事業を継承し、ミシェルはブドウ園を、クロードはワイナリー、ワイン醸造、商取引を担当しました。

さらに次世代では、ミシェルの息子ジェロームがブドウ園を、クロードの息子パトリスがワイン造りと商取引を引き継ぎ、現在まで家族の絆とテロワールへの敬意を大切にしながら運営されています。

テロワールとブドウ畑

現在のドメーヌ・ヴォコレ・エ・フィスは、シャブリ地区の4つのアペラシオンにまたがる33ヘクタール以上の広大な畑を所有しています。その内訳は:

• シャブリ・グラン・クリュ "ブランショ"、"レ・クロ"、"ヴァルミュール"
• シャブリ・プルミエ・クリュ "モン・ド・ミリュー"、"ヴァイヨン"、"フルショーム"
• シャブリ
• プティ・シャブリ

ドメーヌでは伝統的な栽培方法を重視しながらも、最新の技術も取り入れた持続可能な農法を実践しています。キンメリジャン土壌（粘土石灰質と古代の海洋堆積物）が特徴のシャブリの地で、シャルドネ種のブドウが栽培されています。

ワイン造りの哲学

ジェローム・ヴォコレは四季を通じてブドウ畑の管理に情熱を注ぎ、最高品質のブドウの栽培に専念しています。厳しい剪定と摘果を行い、収量を制限することで凝縮感のある高品質なブドウを育てています。

醸造においては、パトリス・ヴォコレが中心となり、伝統的な手法と現代の技術を組み合わせた醸造を行っています。ステンレスタンクでの発酵と熟成を基本としながら、一部のキュヴェでは樽熟成も行い、ワインに複雑さと奥行きを与えています。

テロワールの表現を最大限に引き出すことを目指し、ミネラル感と果実味のバランスが取れた、フレッシュで長期熟成のポテンシャルを持つワインを生産しています。