
M.シャプティエ|ローヌを代表する世界最高峰ワインメゾン
家族経営を守り抜き頂点へ登り詰めた名門
M.シャプティエの物語は、1781年にシャプティエ家がフランス中央高地からローヌ渓谷のタンへと移住したことから始まります。
1808年に「カルヴェ・エ・カンパニー」として産声を上げたメゾンは、建物の譲渡や共同経営の時代を経て、1883年にロドルフ・デレピーヌへと引き継がれました。
転機は1897年、4代目のマリウス・シャプティエがロドルフと組み「デレピーヌ・エ・シャプティエ」社を設立したことです。
欧州各地への輸出で名を広めた後、1922年には「シャプティエ・エ・カンパニー」へと社名を変更。
1928年には名門シゼランヌ家から伝説的な土地「ラ・シボワーズ」を購入し、翌1929年にエルミタージュの丘の麓に現在のワイナリーを構えるに至ります。
1937年に5代目マルクが継承すると、1955年には代々の当主名(マリウス、マーク、マックス、ミシェル)に共通する“M”を冠した、現在のブランド名「M.シャプティエ」が誕生しました。
【自然への敬意が生んだ世界一の称号】
1977年に6代目マックスへ引き継がれた後、1990年に26歳の若さで7代目ミシェルが兄のマークと共に経営を継承しました。
その後、ミシェルが単独で経営権を掌握して「自然は常に最終決定権を持っている」という哲学を掲げ、メゾンを未曾有の高みへと導いたのです。
現在は8世代目のマティルド(営業部長)とマキシム(醸造担当)が、コリーヌとミシェル夫妻と共に、家族経営の伝統とテロワールに基づいたビジョンを共有しています。
その品質は、ロバート・パーカー氏から100点満点を40回以上獲得し、「地球の輝き煌めく光のひとつ」「これ以上に並外れたワインを造り出すワイナリーは世界中探しても殆どない」と絶賛されるほど。
その圧倒的な評価は揺るぎないものとなり、ドリンクス・インターナショナル誌で2010年以降5回フランスNo.1ワイナリーに選ばれるなど、名実ともに世界の頂点に君臨しています。

ビオディナミ農法とローヌワイン造りへの革新
1990年に26歳の若さで7代目当主となったミシェルは「じっとしていることは落ちていくことと同じ」と語るほど知識への探求心が強く、1989年の初の「セレクション・パーセレール(区画セレクション)」作成に続き、1991年からは自社畑にビオディナミ農法を導入しました。
ルドルフ・シュタイナーが提唱した天体との関係に基づく播種歴や独自のプレパラシオンを用いるこの農法は、生命体の統一性と抵抗力を高め、大地・空・地球・生態系の間に調和を創り出す究極の自然主義であり、テロワールとブドウの個性を守る根幹となっています。
また、1996年以降は「ワインは親睦の象徴」という信念のもと、点字の短縮版を発明したシゼランヌ氏への敬意から全ラベルに点字表記を導入し、視覚障害を持つ方々への配慮とSDGsの先駆者としての姿勢を鮮明にしました。
【未来を築く最高峰の技術と責任】
環境改善プロセスにおいても、コンクリートタンクによる熱慣性の享受やミストラルを利用した北向きの醸造所、雨水回収・排水処理システムなどを完備し、卓越した品質管理とCSR(企業の社会的責任)を体現しています。
その活動は、多角的な認証と手法の実践によって裏打ちされており、ミシェルの意志は細部にまで宿っています。
合成化学物質を排除し生物多様性を促進するフランス国家規格の「AB認証」や欧州共通の「ユーロリーフ」、国際的な「エコサート」をはじめ、土壌の活力を維持し自然な農業慣行を尊重する「バイオダイナミック(デメター、ビオディヴァンの両認証)」を完備。
また、動物由来成分を一切含まない「ビーガン(欧州ベジタリアン連合)」や製造過程で二酸化硫黄を添加しない「亜硫酸塩無添加」、フランス農務省制定のHVE最高位レベル3までを揃え、多角的な基準で品質と環境への責任を証明しています。
さらに、持続可能な開発目標に向けた「国連グローバル・コンパクト」や、気候変動対策ネットワーク「ボルト議定書」に参画し、共有環境負荷の低減に向けた知識と解決策を追求することで、チーム全体で「将来も成長を続けられる」ワイン造りを追求し続けています。

M.シャプティエのローヌワイン|世界を魅了する多彩なシリーズとテロワール表現
自らを「シヌール(開拓者)」と称するミシェルは、誰も賭けようとしない場所にテロワールを創造してきました。
その歩みは、ローヌ以外で最初に恋に落ちた「バニュルス、まさか!」という驚きから始まり、1998年のオーストラリア・ビクトリア州進出を皮切りに、2000年のルシヨン、2007年のポルトガル・ドウロ(花崗岩質土壌とトゥーリガ・ナショナルによる辛口ワイン)へと拡大。
その後も、2009年のアルザス進出と新拠点開設、2014年のリヨン・ポール・ボキューズ屋内市場での地下室取得、さらに2015年のボージョレ、プロヴァンス進出とメゾン・トレネル取得、2016年のスペイン進出、2017年のモンフランやクローズ=エルミタージュでの土地取得に至るまで、その探求心が衰えることはありません。
【個性を響かせる7つのシリーズ】
そのラインナップは、最高峰のシングル・ヴィンヤードであり「人事を尽くして天命を待つ(Fac et Spera)」と刻印された「セレクション・パーセレール」を筆頭に多岐にわたります。
テロワールの真髄を味わう「エクセレンス(ファセット)」、特級畑の財産を示す「プレステージ」、忠実な表現の「トラディション」、EU有機認証を得た「コレクション・ビオ」、天文学的原則に基づいた「ディスカバリー」、そして情熱の延長線である「スペシャリティーズ(シグネチャー/オリジン)」まで、それぞれのテロワールが自らの声を響かせています。
「敬意はすべての始まり」という信念のもと、大地、植物、果実、愛好家、消費者のすべてに敬意を払い、技術に頼らずテロワールの最高の側面を「鮮やかな写真」のように捉えることを重視。
人間はテロワールを創ることも破壊することもできるという自覚を持ち、その声に耳を傾け密接に協力することこそが、M.シャプティエが誇る醸造家の芸術であり、世界で最も称賛されるブランドの核心なのです。
※インポーターおよび公式情報を基に構成